アメリカの日系人
シアトルの歴史を学ぶ博物館に行ったり、日系人の人から直接アメリカ政府に突如拘束された経験談を聞いたり。96歳のおばあさんが最後に「日本から人が来てくれたらうれしい。心はやっぱり日本ですから」と言われたとき、緩みかけた涙腺は崩壊寸前だった。中南米の日系人にばかり目がいって、アメリカで辛い思いをしてきた人たちに思いを馳せたことがなかった自分を悔いた。
Drizzleと呼ばれる霧のような小雨が降る中、防水加工のジャケットを着て歩く。傘はささない。それが現地流だから。強引にでもそうやって現地の人と似たようなスタイルにすると、あぁ私は海外にいるのだと改めて感じて嬉しくなる。小さな自己満足。
隣の隣の隣の部屋の人が、部屋のノブに「Don't disturb」をぶら下げて、何時間もバイオリンを弾き続けている。ここはアメリカだ。