「エンディングノート」で永積さんは罪

是枝監督を師匠とする砂田麻美監督の「エンディングノート」。

劇場でオンオンと嗚咽しそうな勢いで泣いて、その勢いでDVDを買った。考えてみると、友達や家族に「すごくいいから見て!」と何度も貸すばっかりで、買ったはいいけど一度も見ていない。今日夫が本棚からこの「エンディングノート」を持ってきて、一緒に見ようという。流されるままに2回目に見て、やっぱり良かった。是枝監督の言葉を借りると、「人間の、生命の、家族のおかしみと哀しみの両方に届いていた」。

そもそも発端は晩ごはんのときに流していたハナレグミのアルバムである。「オアシス」というアルバムに「天国さん」という歌が入っていて、これがこの「エンディングノート」の主題歌なのだ。永積さんの声は罪である。あっという間に心の奥の方に届いてしまう重罪である。

「おとうちゃまありがとう」と別れの言葉をかけると
母はほっぺをピカピカに輝かせ
いつかの泣き虫ちえちゃんの顔にもどっていた
あるよあるよ、そこにあるよ
いつもそこにあるよ

「生前父は」と言ったとたん、父はあふれるままに泣き崩れた
肩をふるわせ身をよじらせ、ちぎれて泣く父は
いつかの泣き虫あっちゃんの顔にもどっていた
あるよあるよ、そこにあるよ
いつもそこにあるよ

最後にじいちゃんは宝のありか教えたのさ
心のありかは気付けばそこにいつもあるんですよ、と
あるよあるよ、そこにあるよ
いつもそこにあるよ

https://www.youtube.com/watch?v=vBizbyqhF6M:MOVIE