よどみない生命を生きたい

tomokito2014-07-24

今日は1日ナクル湖の傍の国立公園でゲームドライブ。ちなみにサファリのツアーに出ることを英語で「ゲームドライブ」と言う。こっちに来て初めて知った。

昨日までいたマサイマラが毎分動物三昧だとしたら、こちらは動物遭遇率が10分に1回くらいののんびりペース。でも、BIG5と呼ばれるライオン、サイ、バッファロー、ゾウ、豹のうち豹以外は全てマサイマラで見たし、他にもたくさんすぎるくらいの動物を見たので、これくらいののんびり感でちょうど良い。ここの国立公園は鳥が多くて、一緒に旅しているバードウォッチャーでもあるアメリカ人が色々見つけては教えてくれたのでキレイな鳥をたくさん見ることができた。鳥の鳴き声や飛ぶ姿、羽の色など、鳥ってかなりの癒し系だ。ちょっとずつ違っていてとてもキレイ。

このナクル湖、フラミンゴが何百万羽といることで有名なのだけど、汚染や洪水の影響などでフラミンゴが別の湖に移ってしまい、今日見ることが出来たのは数十羽。それでも見られただけ良かったのかもしれない。協力隊ソングでもある、さだまさしの「風に立つライオン」。この歌はケニアで医療に携わる日本人青年が日本に残してきた彼女からの手紙で他の人との結婚報告を受けるというもので、途上国に住んでいるときはこの歌を聴いて泣いて、それからまた頑張ろうという気持ちになった。このケニアでこの歌に出てくるフラミンゴを見たかったのだけど、歌のイメージとはちょっと違うほんのひとかたまりのフラミンゴだった。それでもちょっと口ずさんでみた。

突然の手紙には驚いたけど嬉しかった
何より君が僕を怨んでいなかったということが
これから此処で過ごす僕の毎日の大切な
よりどころになります ありがとう ありがとう

ナイロビで迎える三度目の四月が来て
今更千鳥ヶ淵で昔君と見た夜桜が恋しくて
故郷ではなく東京の桜が恋しいということが
自分でもおかしい位です おかしい位です

三年の間あちらこちらを廻り
その感動を君と分けたいと思ったことが沢山ありました

ビクトリア湖の朝焼け 百万羽のフラミンゴが
一斉に翔び発つ時 暗くなる空や
キリマンジャロの白い雪 草原の象のシルエット
何より僕の患者たちの瞳の美しさ

この偉大な自然の中で病いと向かい合えば
神様について ヒトについて 考えるものですね
やはり僕たちの国は残念だけれど
何か大切な処で道を間違えたようですね

去年のクリスマスは国境近くの村で過ごしました
こんな処にもサンタクロースはやって来ます 去年は僕でした
闇の中ではじける彼等の祈りと激しいリズム
南十字星 満天の星 そして天の川

診療所に集まる人々は病気だけれど
少なくとも心は僕より健康なのですよ
僕はやはり来てよかったと思っています
辛くないと言えば嘘になるけど しあわせです

あなたや日本を捨てた訳ではなく
僕は「現在」を生きることに思い上がりたくないのです

空を切り裂いて落下する滝のように
僕はよどみない生命を生きたい
キリマンジャロの白い雪 それを支える紺碧の空
僕は風に向かって立つライオンでありたい

くれぐれも皆さんによろしく伝えて下さい
最后になりましたが あなたの幸福を
心から遠くから いつも祈っています
おめでとう さようなら

ケニアでこの歌を口ずさみながら、今一緒に旅している夫とともに、私もよどみない生命を生きたいと思った。この曲を何度も聴いていたときには出会っていなかったこの人を隣にして、ケニアの地でそれを思い直せたことが、私にはとても意味のあることだった。

https://www.youtube.com/watch?v=GPvnLAKMqOg:MOVIE