もらわないという選択肢について

tomokito2014-04-28

東北にボランティアに行っていたとき、活動をしていたワカメの漁師さん家族がお昼ご飯を作ってくれたり、手土産にワカメを渡したりしてくれることがあった。彼らにしてみると、せめてものお礼の気持ちなのだろう。でも、ボランティアセンターの基本方針は「もらわないこと」。

この「もらわないこと」について色々と議論があった。もらわないという選択がかえって彼らの気持ちをないがしろにしてしまうのではないかという意見、いや、もらうことによって他の漁師さんにも暗に同じような待遇を貸してしまうことになるという意見、ボランティアも大人なのだからそれは個々のボランティアに判断を任せればいいという意見、どれもそのとおりだと思う。

でも、私には用意してくださったごはんに手をつけないとか、何度かお断りしても「気持ちだから受け取って欲しい」という言葉に対してそれでも受け取らないと突っぱねることはできなかった。彼らの気持ちに対して心から感謝すること、そして南三陸の美味しいワカメを関西で宣伝することがその気持ちに応えるということなのだと私は解釈した。

ボランティアも世界各国、日本全国から集まっていて、ボランティアというものに対するスタンスも異なれば、ボランティアに対する信念や想いも異なる。正解を1つとせず、でも先方の気持ちも個々のボランティアの気持ちも尊重しながら、お互いがハッピーになる形で活動が進むといい。