居場所を求めて

日本に出稼ぎにやってくるブラジル日系人の若者を取材した映画「孤独なツバメたち」を見た。

5人の若者を2年半追いかけ続けたドキュメンタリーなんだけど、ある者は日本を去り、ある者は仕事を失っても日本に残ることを選び、ある者は強制退去を振り切って消え、ある者はブラジルに帰ってからまた日本に戻ることを選択する。みんな、居場所を探し続けている。それは住む場所であり、精神的な拠り所であり、自分の存在価値を見いだすことであり、周りからリスペクトされることだった。強がりだけど前向きで、自分達が経験している辛いことも強くなるために必要なことだと言う。ドラマに仕立て上げるわけでもなく、貧困や犯罪の社会問題にクローズアップするわけでもなく、でも彼らの心の揺れがぐらんぐらんと伝わってくるドキュメンタリーだった。

私がどんなに海外に暮らしても、居場所は必ずここにあるし、自分のアイデンティティーが揺らぐこともない。恵まれている。

帰宅してからドリアを作った。夫がいない間に高カロリーな私の好物を食べるのである。

http://www.youtube.com/watch?v=H_XaU_Q1veY:MOVIE