障害者が自立するということ

tomokito2012-01-30

今日も1日会議。ずっと一緒にいるので、現地グループの人の名前だけでなくて性格や考え方も手に取るように分かる。ホンジュラスの仕事は省庁の中の政策レベルだったから、カンボジア時代のようなこの現場感がとても懐かしい。

昨年1人暮らしを始めたとある参加者が会議で言っていた。「親と住んでいるとなんでもやってくれるし、食事は全部持ってきてくれるし、電気代も水道代もかからないし、本当に楽チンな生活を送ることができる。あまりに楽だからこのまま親と住んでいたいなと思ったりもする。でも自分が自立するかどうかはもはや自分の問題だけではなくて、自分を「障害者が自立できるのか」と見ている人たちに対するモデルを示す意味もあるし、何よりも自分は自分だけを変えたいのではなく、社会を変えたいんだから、単に楽をしたいという誘惑に負けちゃダメだと思い直す」と。

また、別の参加者はこんなことを言っていた。「家からほとんど出たことがなかった自分が初めて障害者の活動に参加したとき、泣いていいのか笑っていいのか分からないようなとてつもない感覚を覚えたの。外に出て自分の行動で何かをするのってこんな感動的なものなんだって。生まれて初めての感覚だった。」

自立に反対する親を説得するのに、とある参加者はこんな風に言ったそうだ。「母親がまず反対していたんだけど、私が、両親が死んでも生きていけるような自分になりたいと説得したら、泣きながら納得してくれた。そして、その後で母親が父を説得してくれたの。自分たちがこの世からいなくなっても生きていけるように娘を手放さなきゃいけないって。」

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