友達の結婚式

tomokito2010-07-31

昨日の優雅な朝食から一転。ものすごい勢いで朝食を頬張り、口をモグモグさせながら荷物を持ってチェックアウト。結婚式に参列するために、遠路はるばるやって来たのに、飛行機の乗り遅れて結婚式をすっぽかす訳にはいかんからね。

ストックホルムへは1時間足らずで到着。眠気が襲ってきたところで着いちゃうなんて、いやん。バスと地下鉄とバスとバスを乗り継いでなんとか新婦宅へ着いたんだけど、ちょうど彼女が友達に髪の毛をブローしてもらっているところだった。凛とした横顔。やや緊張した面持ち。どこかもの寂しげな表情。結婚するんだね。

式は彼らを心から祝福する人たちが手作りで作り上げた本当にあったかいものだった。参列者が野原で取って来た草木や花でアーチを作り、友達や家族が歌で彼らを迎え、2人が森の向こうから手を携えてやって来て、アーチの下で誓いの言葉を伝える。そんな中で伝えられる言葉は力強くて、愛にあふれていた。森の中の切り株や草の上に座って彼らの様子をあたたかく見守る参列者が作り出す空気は、そよそよと吹きそよぐ風と時折差し込む太陽の光と相まって、とても穏やかで美しかった。2人が結婚することは、世の中の平和の証なんだと思った。すごくあたたかく、幸せな気持ちになった。

それから、参列者それぞれが持ち寄った食事でポットラックパーティー。芝生に参列者みんなで大きな円を作るように座り、彼らに思いを伝えたい人たちが円の真ん中で詩を読んだり、歌を歌ったり、言葉をプレゼントしたり、思い出を語ったり。日本からはるばるやって来た沖縄出身の彼のお母さんは、決して流暢ではない英語で、沖縄に平和が訪れるということと彼が幸せになるということは同じ土俵にあって、どちらも同じように大切であるということを一生懸命伝えていた。大きな地球の中に自分の息子の幸せを位置付けられるこの人は、紛れもなく彼のお母さんだなと思った。

私がこの友達と出会ったのはちょうど10年ちょっと前。一緒にグアテマラに赴任した同期で、辛いことも嬉しいことも、楽しいことも悲しいことも、節目節目で色んなことを分かち合ってきた。お互いの安定しない恋愛を笑いあったり、慰めあったりした。お互いの仕事のやりがいや葛藤について、延々と議論したりした。生きていく上で譲れないこととか、大事にしたいものとか、風とか土とか太陽とか、目に見えない大いなるものの部分がすごく近い人。男とか女とかそういうものを超えて、人間として近い存在にいる友達の幸せな日をこんな形でお祝いで出来て、心穏やかに幸せだ。

さらに、ケーキを食べたり、みんなで踊ったり、焚火をしたり、ジャンベを叩いたり、ギターを弾いたり、宴は夜中まで延々と。