訃報

昨日、余島のキャンプ長、建助さんが亡くなられた。享年60歳。

生まれてすぐ、おむつを替えてもらったのが最初の出会いだったらしい。その後、幼稚園のときに初めて余島に行き、小学校5年生から高校3年まで彼の元でヨットを習い、大学生の時は余島キャンプのリーダーとしてお世話になった。私の生き方、考え方に多大な影響を与えた人。

色んな言葉が心に残っている。「頑張れという言葉は嫌いだ。子どもたちはいつも頑張ってるのに、大人は頑張れなんて言う。一言多いんや。」「この花きれいだね、なんて子どもに言うな。花がきれいかどうかは子ども自身が決める。」「子どもを誉めるときは思いきり誉めろ。大げさに誉めろ。誉められた行為は繰りかえされるのだから。」「頭で考えてる暇があったら、やってみろ。」「体で覚えろ。」「お前はドアホか。」「日焼け止めなんか塗るな。」「人の真似ばかりすんな。」「人を信じるときは思いきり信じろ。体ごと任せろ。」「薪のような人であれ。自分を燃やして周りを照らす薪であれ。」

何十回と怒鳴られ、叱られたのに、いつもこの人についていきたいと思っていた。叱りに愛情があった。私の人生において、両親以外であんなに真剣にまっすぐに叱ってくれた人はいないだろう。怒鳴られる度にびくびくしていたくせに、それでもいつも彼に認めて欲しかった。いつも怒られていたからこそ、たまにふと誉めてくれる言葉がとてつもなく嬉しかった。

今、何よりも「ありがとう」を建助さんに伝えたい。いつも真剣に叱ってくれてありがとう。余島に出会わせてくれてありがとう。かけがえのない仲間に出会わせてくれてありがとう。ここまで育ててくれてありがとう。色んな思い出が次から次へとあふれ出てくるけれど、でも魂はつながっていくと信じています。どうぞ安らかにお眠り下さい。