死んだおじいちゃんからの手紙

今日は金曜日。職場の友達がバングラディッシュに赴任になるので送別会。結婚の報告や妊娠の報告もあって、なんだかとても幸せな気分になる。送別会だけど、人を前向きな気持ちで送り出せるって嬉しいね。

家に帰ると相棒がくつろいでいて、手紙が届いていたよと机の上に2枚のハガキを置いてくれていた。1枚は靴職人の友達からの暑中見舞い(でもハガキはなぜか年賀状)。もう1枚は淡路島の祖母から。

祖母からのハガキには「忙しいのにわしの誕生日をよく覚えていて、わざわざおはがきありがとう」と書いてある。おばあちゃん、急に「わし」なんて言葉遣いをしてどうしたんだろう、と思って読み進めていると、どうやらおばあちゃんがおじいちゃんになりすまして書いているらしい。そう言えば、6月9日のおじいちゃんの誕生日に「もう生きてはいないおじいちゃんにはお誕生日おめでとうを直接伝えられないので、代わりにおばあちゃんにおめでとうを伝えます」とハガキを書いたんだよね。おばあちゃんは一生懸命おじいちゃんになりすまして私にハガキを書いてきたのだ。それに気が付いたとき、なんか微笑ましくて、おばあちゃんが愛おしくて、胸にこみ上げるものがあって泣きそうになった。「お母さんの麻雀好きとか、知子さんのさるさ好きとか、一体誰に似たのかなー。頭の良いところはわしに似ているのだけどなー」だって。

ハガキの最後は、住所の代わりに「森家居間仏壇内」宝徳院(祖父の戒名)よりと締めくくられている。おばあちゃんとの文通はちょっと中断して、次の手紙はおじいちゃんに書いてみよう。住所に「仏壇内」って書いたら郵便やさんにびっくりされるかしら。