祖母の法事

祖母の法事。会ったことのない祖母を思って、夫が手を合わせてくれた。

祖母といえば思い出すのが、2008年8月19日。自分が書いたブログより。おばあちゃん、幸せに生き抜いてくれてありがとう。
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午前中の涼しいうちに祖母を車椅子に乗せて散歩。おばあちゃんは「こんなとこ初めて連れてきてもらった」って言うけど、歩いていると色んなことを思い出してくる。「ここの治療院は昔からあるね」とか「昔はこんな建物なかった」とか、散歩がおばちゃんの歴史を振り返る旅になる。

おばあちゃんは明日からショートステイ。「家にいたい、他のところになんか行きたくない」と激しく嫌がるおばあちゃんを家でなだめていたら、おばあちゃんがすごく大きな声で「あんたに何が分かる。私は行きたくない。もうお参りしたい。死にたいの。ともちゃんにだって世話してもらった覚えはないし、誰の世話にもならなくてもいい」と。私はすごく悲しくなってその場でボロボロ泣いてしまった。

おばあちゃんに言われた言葉に傷ついたんじゃない。おばあちゃんが本気でそんなこと言っているんじゃないって分かっているから、だからこそ悲しくなったのだ。おばあちゃんをこんな風にさせる病気が腹立たしかった。そして、その傍でおばあちゃんをさすっている叔母さんがどんな気持ちでおばあちゃんを見ているのだろうと思うと、ぎゅっと胸を締め付けられるような気がした。

10分後、叔母さんが私を呼びに来た。おばあちゃんが私に謝りたいと言っていると言う。「私、ともちゃんに何言ったのかよく覚えてないんだけど、ともちゃんを傷つけたみたいなの。大好きなともちゃんを悲しませたなら、すごく悲しい。ごめんなさい。」そう言って、おばあちゃんは子供のように泣きじゃくった。私も泣いた。叔母さんも泣いた。老いるということは、どうしてこんなに辛いんだろう。

いつまでも元気で長生きしてねと言いたいけど言えない。幸せに生き抜いて欲しいと思う。