桜が散っていく

大切な友人のお母様が亡くなった。

会った回数はそんなに多くないかもしれない。でも、私にとって家族同然の友人だから、そんな友人の家族はほとんど家族同然だ。なかなか感情を表に出さない友人が、抱えきれない程の悲しみを抱えて苦しそうなのが何よりも辛い。そしてその悲しみはきっと母親をなくしたことのない私が想像するものよりもきっと多分はるかに大きくて。いつまでも雨がしとしと降っていた。

時間しか解決するものはないかもしれない。お母さんとのたくさんの思い出が彼女の心を少しずつ癒すとき、その隙間で少しでも彼女の気持ちが和らぐような友達でいられたらと思う。