最後のワカメ

tomokito2014-04-23

朝から荷物をパッキング。今日でこのベースともお別れと思うとちょっと寂しい。

朝ごはんのとき、この6日間ずっと一緒だったおじさんが昨晩作ってくれたりんごのコンポートをデザートに出してくれた。コンポートは1日置かないといけないから食べさせてあげられないね!なんて憎まれ口を叩く割りには、さりげなく優しいところが憎い。この人、震災直後から毎月9泊10日でボランティアに来ている。お小遣いだから貯金切り崩して来てるんだよ、なんて笑いながら言っているけど、新幹線で1時間半のところ、いつも長距離バスに乗って来るというからまんざら嘘でもないんだろう。

今日は2回目で最後のワカメ支援。前回同じ作業をやっているから慣れていてやりやすい。今回はおじさん2人とブラジル人2人と私の5人で作業だったんだけど、このブラジル人は長野から神父さんが運転する車に8時間乗ってやって来た。震災があってからずっとボランティアをしたいと思っていたけど、工場勤務に有休が存在せずずっと来れなかったところ、上司が変わって理解のある人になったから初めてお休みが取れてここにやって来たのだという。そんな貴重なお休みを東北のために使ってくれて本当にありがとうという気持ちになる。このブラジル人、1人は日系人でお父さんが日本の歌を好きだったらしく、ずっと一緒に日本の懐メロを歌って作業をしていた。さだまさし山口百恵からオフコースやサザン、安全地帯までなんでも歌える。童謡もほとんどOK。ブラジル人と一緒に歌ってるとは思えない気分で大カラオケ大会となり、ワカメ作業もノリノリだった。昼にはお母さんがワカメのサラダやメバルの煮付け、タコのお刺身、具だくさんのお味噌汁などを用意してくれてジーンとする。これ用意するのもお金かかっちゃうやん?

夕方に活動を終え、ボランティアセンターで長靴の汚れを落とし、バス停まで送ってもらって、ここでみんなとお別れ。人によっては1日、長い人でも6日という付き合いだけど、なんとも去りがたいこの気持ち。ずっと手を振ってくれる人達が小さく小さくなるまで手を振り続けた。ホテルのトイレで着替えさせてもらって、ここから2時間バスに乗って仙台へ。仙台から空港まで電車、そこから飛行機、関空に着いてからはバスと電車。16時半に南三陸を出て、自宅に帰宅したのは24時過ぎ。さすがに疲れた。でも帰って久しぶりに夫の顔を見てハグしたら、疲れも吹っ飛んだ。ベースもいいけど、やっぱり自宅はいい。