「共喰い」

予定外に仕事を早く終えられたので、大急ぎで映画館に走って行って、映画「共喰い」。これは1回公開を終えた映画なのだけど、2013年キネマ旬報ベストテンに選ばれたので、再公開されているのだ。

映画の事前情報なしに見るのが好きなのに、不覚にもwikipediaに記載されていたストーリーを読んでしまい、知ってしまったことで映画への期待が盛り上がらなくなってしまったのだけど、どこまでもねっとりとした独特の暗さと人間くささ溢れる感じを楽しむことができた。日活ポルノですか?みたいな性描写も複数回あったけど、いやらしいというよりもそうした描写だからこそ写し出されるものがあって、映画全体に漂う閉塞感みたいなものを灰色でいろどっていた。この監督、映像でこの陰でしめった感じを写し出すのがとてもうまい。田中裕子のやさぐれ具合も素晴らしい。

今月はキネ旬ベストテンが週替わりで公開されているので、なんとか時間を作り出してもう何個か見に行きたい。ちなみに、再公開はいつ行っても1000円。素晴らしか。