六甲山から吹き抜ける風

午前中内祝いなどの買い物をしてから、12年ほど前に亡くなった友人宅へ。ご両親がおいしそうな洋風ランチを用意して待ってくれていた。

居間に飾られている彼の写真に夫を紹介する。びっくりしてるだろうな。ともが結婚?電撃結婚?目をまんまるくさせてるだろうな。写真の側には私が結婚報告に送ったカードが飾られていて、いつものことながら、そんな風に手紙やカードを亡くなった友達に大切に報告してくれるご家族の思いにうっと涙があふれそうになる。昼ごはんの後、お式の写真を見せたり、馴れ初めについての尋問を受けたりしてから、みんなでお墓参り。冷たくて凛とした風が六甲山から吹き抜けていた。お墓の前でご家族と話すと涙がこぼれそうになるので、わざと高くて大きな声で話していた、かもしれない。

息子が亡くなってからたくさんの人と知り合ったのよ、とおばあちゃんは言っていた。今日、またその新しい1人に夫が加わったことは、どこか嬉しくてどこか寂しいことだろう。でも、また長いお付き合いになります。これからも夫共々、どうぞよろしくお願いします。