スパニッシュ・アパートメント

昼頃起き、友達に借りた映画を見、その後ソファで昼寝、夕方から仕事関係の人の家で飲み、あっという間に1日が終わった。

今日は「スパニッシュ・アパートメント」というフランス映画を見たんだけど、今までのルームシェアやフラットシェアの経験とまさに重なることがたくさんあって懐かしい気分に。人と一緒に暮らすと色々大変なことも多いけれど、それでも楽しいことの方が多いと思う。

アメリカの交換留学時代はアメリカ人と6畳くらいの部屋をシェアした。起床時間が違うから目覚まし時計の音の大きさでもめたり、片方の就寝後の電話をどこでするか、1つしかないタオル掛けを2人でどう使うか、色んな小さなことでケンカした。それでも、ケンカしたそうした些細なことを2人で共有した時間として今でも笑いあっている。

徳島時代は1人暮らしだったけれど、20人くらいの同期が3棟に分かれている1つのアパートに住んでいた。駐車場で立ち話をしたり、隣の家の友達に調味料を借りたり、毎週友達んちでドラマを見たりした。みんなで飲んでも30秒後に帰宅。遠すぎず近すぎない距離が楽しかった。

協力隊の訓練所では、4.5畳あるかないかくらいのとても小さな部屋でルームメイトと2ヶ月半を過ごした。眠りにつくまでの時間、二段ベットの上と下で、誰と誰が恋に落ちたらしいという噂話からこれから迎える新しい生活に対する不安まで、毎日色んな話をした。恥ずかしさのかけらもなく裸で歩き回るルームメイトにびっくりしたり、目覚ましがなっても起きない私に彼女が切れたり、1人の時間が持てないイライラからケンカをしたこともあったけど、楽しかった。

グアテマラ時代はホームステイ。最初の頃、お母さんにベットメイキングをちゃんとしなさいと叱られ、このときベットメイキングを学んだ。今でもベットがグチャグチャだと落ち着かないのは、お母さんの影響だ。

カンボジア時代は同僚の日本人とシェア。各自の部屋があって、台所や居間、バスルームが共同。物音が聞こえる安心感。暗黙の了解で決まっているそれぞれのシャワーの時間。1人だと寂しすぎるけれど、1人の時間もたまには欲しくなるという状況にあって、これくらいの距離感が一番ちょうどいいと思った。

イギリス時代はガーナ、アメリカ、ベネズエラ、インド、デンマーク人と1つのフラットをシェア。共用の冷蔵庫の使い方、電気代の支払い方、台所にたまる汚い食器、薄い壁、フラットメイトの彼女や彼氏の問題、国籍による習慣の違い、腹の立つことも多かったけれど、一緒に住んでいるからこそ生まれる信頼感と楽しさを一番感じたのはこのときかもしれない。

東京時代こそ1人暮らし。でも、後半は相棒がよく入り浸り、歯ブラシが2本になり、ほぼ彼女専用のパジャマができ、私の服を着て相棒が出社したりして、あれよあれよという間に1.5人暮らしに。

そして今。本当の1人暮らし。楽ちんだけどどこか寂しい気も。