フラメンコギター

午前中のうちに妹と共に東京へ。1年を経て、ここが私の帰るところとなった。そして、家に着くとほっとする。

サルサレッスンに行きたい気持ちを抑えて、買い物と掃除を済ませてから沖仁のライブへ。彼は日本では数少ないフラメンコギタリスト。人間業とは思えない指使いが無限の音色を引き出す。彼は言う。「フラメンコはあらゆる瞬間を表現できる。それを表現できないとしたら、それはフラメンコのせいではなく僕のせいだ。」

フラメンコは張りつめた音楽だけれど、彼の音色は緊張の中に水を垂らす。それがとても優しい。張りつめた音の中に優しさがあって、それでいて繊細なのだ。ライブ前にビールを飲んだこともあってか、ギターの音が脳の中でこだまして、2時間くらい別世界にワープしたような不思議な感覚だった。

別世界から戻りたくない、でも戻らなきゃいけない。そんな葛藤のまま週末が終わろうとしている。