スワジランド3

今日ものっそり起床。午前中は友達が勤めるこの国唯一の大学に行き、同僚と喋ったりハガキを書いたり。スワジランドに来てびっくりしたんだけど、日本人どころかアジア人自体が珍しいみたいで、私がどこの国から来たのか全然検討がつかないという。ある人は南アフリカから来たのか?と言い、ある人はイタリア人だろうと言う。なんだか突拍子もなくておかしい。アジア人だってことが分からないみたい。スワジランドがどこにあるかを知らない日本人もとっても多いけどさ(私も、彼女と出会うまでよく知らんかったし)。

スワジランドってどこにあるの?という人のためにちょっと説明すると、スワジランド南アフリカの北側にある(というより、ほとんど南アフリカの中にある)。国土面積は四国よりちょっと小さいくらいで、人口は100万人強。スワジランドのローカル言語が公用語だけど、イギリスの植民地だったこともあり、英語とローカルの言葉が混じって話される。なので、結構意味が分かったりする。友達の子供なんて、私立の学校に通っているせいかローカル言語より英語の方が得意で、家でも英語を話していてびっくりした。

午後はNokuとNokuの同僚のケニア人と一緒に首都Mbabaniへ。首都と言ってもManziniよりも小さい町で、友達たちが仕事の打ち合わせをしている1時間の間に歩き回って余りあるくらいだった。町の中心らしきところにある市場で10リランゲのところを8リランゲにしてもらってピアスを購入。日本円にすると120円くらいかな。

帰りの車でHIVエイズの話し。スワジランドは世界でも最もエイズ感染率が高い国だ。国民の40%が感染しているというデータもある。そもそもこのエイズの原因には、アフリカの男性優位社会の慣習が大きく関わっていると言われている。この国では男性が浮気をするのは当たり前。法的には認められていなくても2番目、3番目の奥さんを持つのも許されているという。もちろん女性が浮気をするのは許されない。友達曰く、どんなに学校でエイズ教育がなされたって、結婚してからもエイズが移る可能性があるような社会であることが問題だと。夫婦間でもエイズがうつっていくのであれば、結婚前やカップルがどんなに気を付けても意味がないんだと彼女は嘆いていた。さらに、妻が夫に避妊して欲しいというと、女性が浮気していると男性は思ってしまうのだとか。他の国の文化を批判する気はないけれど、大体、国王に13人だか14人だかの妻がいる時点でおかしい。どのスワジランド人にきいても、国王の奥さんは多すぎてもう数えるのを辞めたよと言うんだから。

帰ってから一緒にポテトを茹でて、サラダを作って、魚を焼いて、晩ごはん。そして晩ごはんの後に南アフリカの実話をもとに作られたという「Tsotti」という映画を見る。どんな犯罪者でも心があると私も信じる。日本で公開されたかどうか分からないけど、いい映画でした。お勧め。今日も外は嵐。雨こそ降っていないものの、風がピューピューと吹き続けている。停電にならないうちに床に就こう。そう言えば、昨日の大雨のせいか、街の信号は至る所で機能していなかった。この嵐じゃあ、明日はどの信号も壊滅状態かも。