人格者であるということ

医学生理学でノーベル賞を受賞した大隈氏のニュースを聞いて幸せな気持ちになった。

こうした賞を得る人が全員卓越した能力を持っていることは間違いないが、その人が人間的に優れた人であるかどうかは分からない。別にそうでなくてもいいし、そんな全てを兼ね備えているなんてそうそういないだろう。でも、ノーベル賞を取りながらかつ人格者である人もいる。以前ノーベル賞をもらった山中氏や梶田氏しかり、今日の大隈氏しかり。こんな賞をもらってもおごらず謙虚、若手育成に真摯、好奇心旺盛、知ったかぶりをしない。ノーベル賞賞金の使い道を聞かれて、「この年になって豪邸に住みたいわけでもありません。若い人たちの研究をサポートができるようなシステムができればいいと思います」と。

イチローが日米通算4257安打を達成したとき、彼は言った。「いつかアメリカでピート・ローズの記録を抜く人が出てきて欲しい。そして、それはジーターみたいな人格者であることが理想。」今日、大隈氏のこれまでのエピソードを聞きながら、そんなイチローの言葉を思い出した。