血のつながりに閉じない人との絆

家でとっている毎日新聞に是枝監督のインタビューが載っていた。先日見た映画「そして、父になる」をなぜ作ったのかという話だったのだけど、共感するところがたくさんあった。

東日本大震災以降「絆」がもてはやされて、「結局、家族だね」って落ち着いてしまった気がする。でも本来、血のつながりに閉じない人との「絆」があって、初めて豊かに生きていけると思う。血縁を超えて、人と人がどうつながっていけるのか。

インタビューの最後にはこう綴ってあった。

子どもがあろうがなかろうが、血がつながっていようがいまいが、子どもが私生児だろうが、どんな状態の家族であっても、法的な制限や差別を受けない社会になってほしい。(中略)今の制度は変わるべきだと思う。ただ、人々の意識については、個々でやっていくしかない。一人一人が多様な幸せがあると考えながら周囲に接する、その積み重ねだと思う。

穏やかに強く共感する。