地域に溶け込むということ

今日は仕事を早めに切り上げて、行政とNPOがまちづくりについて話し合う交流会に参加。県や市など町づくりに関わる行政の方が4名程前に並んで、参加者と一緒にディスカッションする形式を取っていたのだけど、前に座っている人たちもみんなお酒をを飲みながら話していて、なんかいい感じ。

このディスカッションで、とあるフリースクールを立ち上げた人が、地域に溶け込むということについて話をされていた。とにかく地域に根付いた学校を目指して、床屋は学校の近くに通い、床屋の主から噂話を仕入れ、地元の米屋さんで買った餅米で餅つき大会をし、近所にそのお餅を配り、畑で取れた野菜も配り、商店街で働く人達の写真を撮ってエリアマップを作り、とにかく営業努力をしたんだと。15年で3割くらいの人たちの信頼を得られるようになったと言っていたけど、まだ残りの人たちは、茶髪やピアスの中高生が一体自分達の町で何をやっているんだと思っているんだという。信頼を勝ち取るということは時間のかかる作業なんだと。でも、大人に不信感を抱いていることの多い学校の子ども達が、地元のおじちゃんおばちゃんから「おはよう」と言われたら、それだけでとっても嬉しいことなんだと、この方は言っていた。

長い年月と地道な活動と揺るがない姿勢に、穏やかながら、心揺り動かされた。