祖父の話

おじいちゃんからハガキが届いたよと祖母に電話をしたら、祖父の昔話を色々してくれた。

祖母によると、祖父は飛び級を2回するくらいに頭が良くて、でもその姿からは想像できないくらいに間抜けなことも多く、そのギャップの激しい人だったという。歩いている途中に井戸に落ちたものの、両手両足を使ってはいあがり一命を取り留めた話や往診に行く家を間違えたのにそのまま違う人を強引に診察して帰ってきてしまった話、人の背広を間違えて着たままポケットに入っていた財布でタバコを買ってもまだその間違いに気が付かなかった話など、話はつきない。

私は小さい頃からこの祖父が大好きで大好きでたまらなかった。厳しい中に見え隠れする愛情があって、私はよく祖父にまとわりついていた。小さい頃、祖父にお願いして将棋を教えてもらったんだけど、最後まで真剣に聞かない奴には教えんと言って将棋盤をひっくり返されたこともある。だけど、厳しいだけじゃないあったかさがなんか好きだった。

大好きなおじいちゃんに何もしてあげられない分、おばあちゃん孝行を2倍にしよう。