映画で泣いたり笑ったり

私の家の周りには、歩いて1分のところに本屋とレンタルビデオ屋さんと銭湯、半径500mのところにプールが2つ、半径300m以内に数軒のマッサージ屋さん。今日はこの立地の良さを全て駆使して、だらだらリラックスデー。いくつか映画を見たので感想を。

ジョゼと虎と魚たち
人間の弱いところや可愛いところ、可憐なところや強いところ、色んな部分がぎゅっと詰まっている映画。こういう心の機微をうまく映し出す映画って好き。もともとはくるりのアルバムをよく聴いていて「この主人公はやけに淡々と喋るなぁ」くらいにしか思っていなかったのだけど、エンディングの「僕が旅に出る理由は〜」と始まる曲は、映画を見る前と見た後では全然感じるものが違ってぐっとくる。ジョゼはかわいくて強くて切ない。

「ワンダフルライフ」
是枝監督はすごい。かなり衝撃を受けた「誰も知らない」以来、彼の作品をさかのぼるようになったのだけれど、この作品も他の作品と同じように優しくて静かであたたかい。死んだ人が天国に行く前に自分の思い出を1つだけ選ぶという、ただそれだけのシンプルな設定なんだけど、色んな人がそれぞれの人生を振り返り、思い出して幸せな気持ちになったり、思い出すことを拒否したりする。色んな人生のひとコマが切り取られ、その独特な撮影手法のせいか、映画の中でドキュメンタリーを見ているような気分になる。私はこの監督の映画観や世界観がすごく好きだ。「自分も人の幸せの一部になれる」ってとこ、とても印象的だった。

ダンサー・イン・ザ・ダーク
ストーリーやそのミュージカル性、結末から賛否両論分かれる映画だとは思うけど、私は号泣した。心臓をぎゅっと掴まれ、潰されるように苦しく、でも心はぶるぶる震えた。まだ、映画の余韻に引きずられいる。あまりにも引き込まれ、歯がゆくて、見終わったときは放心状態。胸に深く突き刺さる映画だった。もう一回見ることはしばらく出来ないだろうな。

人間ってものすごく幅の広い生き物です。3つの映画を一言でまとめると、そんな感じ。